旭・板屋地区 再開発はどうなる?

再開発が本格化している旭・板屋地区。計画について調べてみました。
A地区 B地区 C地区
■更新記録
2016.4.17更新:A地区の変更計画を把握
2015.7.6更新:A地区の変更
2008.12.30更新:C地区の計画変更情報を追加
2008.3.22更新:C地区の計画変更情報を追加
2007.12.15更新:C地区の建設時期変更情報を追加
2007.8.18更新:B地区の写真を追加
2007.8.7更新:B地区(東横イン)とC地区の一部を修正
2006.10.22更新:C地区の開発業者は住友不動産と判明!B地区も更新
2006.9.24更新:C地区の概要が判明!
2006.8.23更新:ほぼ完成の写真を更新!
2006.1.4更新:建設中写真を更新!
2005.11.23更新:B−2地区「東横イン浜松駅前着工のため更新
2005.8.13更新:B−2地区建設中写真を更新
2005.5.6更新:B−2地区のビル概要掲載(現地調査)高さ41.50mと判明、建設中写真を掲載
2005.4.20更新:B−2地区に建設予定のビジネスホテルは東横イン
2005.3.5更新:B−2地区の概要決定

 旭・板屋地区とは


旭・板屋地区は駅前の好立地ということからも昭和55年から再開発が計画されていたが、バブル崩壊等で計画中止寸前までに至った。その後、平成12年に何とか事業継続承認が得られた地区である。
A、B、C地区の3つに分割されており、それぞれ計画が進められている。

■事業概要
事業名称 旭・板屋地区 第一種市街地再開発事業
事業位置 浜松市旭町・板屋町
地区面積 約 2.09 ha
事業年度 平成4〜21年度(予定)
総事業費 約 254億円(予定)


 旭・板屋A地区
オフィスビルを中心とした再開発となる予定。詳細はまだこれからか?
⇒ホテル・マンション中心の事業へ

■計画が明らかに!(2016.4)

得られた内部資料によると、一条工務店の建設するタワーマンションは、市内2番目の高さを狙うべく、D'sグラフォート(116.5mよりも、最高高さをわずか0.267m高くしてきました!(2016年3月現在の計画)
  【A−1地区】 【A−2地区】
敷地面積 ホテル、高齢者住宅、
医療施設等
タワーマンション
建築面積 17階 30階建
最高高さ  59.9m 116.767m 
完成目標 2019年2月  2020年3月 



配置は、既存のタワーマンション2棟を考慮したものとなっております。実際のところはどうでしょうか?

出展:旭・板屋地区第一種市街地再開発事業公共事業再評価説明資料より

■2015年度予算案に事業費2660万円を新規計上。都市計画の用途変更を予定。
ただし、近接タワーマンション(B地区、C地区)からは反対の声も根強い。

  【A−1地区】 【A−2地区】
敷地面積 ホテル、高齢者住宅、
医療施設等
タワーマンション
建築面積 17階程度 30階建程度
完成目標 2019年2月  2020年3月 
2015年5月13日静岡新聞


  【A−1地区】 【A−2地区】
敷地面積 約1,500m2 約3,200m2
建築面積 約985m2 約2,200m2
延床面積 約10,500m2 約24,600m2
容積対象面積 約10,500m2 約19,700m2
最高高さ 約36m 約55m
建蔽率 約70% 約70%
容積率 約680% 約610%
空地率 約80% 約60%
構造規模 S造 地上10階 S造 地上16階
主要用途 店舗、事務所 店舗、事務所、
駐車場(約300台)
事業名称 旭・板屋A地区第一種市街地再開発事業
施行者 【A−1地区】 組合施行予定
【A−2地区】 個人施行予定
従前権利者 13名(土地所有者12名)
地区面積 【A−1地区】0.49 ha
【A−2地区】0.53 ha
事業年度 〜20年度(予定)
総事業費 約 107億円(予定)
   
オフィスを中心とした、ツインビルの計画である。
A-1、A-2を1つとして、1つのビルを建設すれば、高層ビルになるのでは?とも思うのだが、B地区のマンションに近接するため、日照・景観的な考慮をするとA地区は高層化が難しい。なお、上記はあくまで「予定」であり、発表された内容が、どこまで建設段階に近い物なのかよく分からない。中心部のオフィス需要は相変わらず低迷状態ということもあるので、今後変更も十分にあり得る。→計画が変更に(2015年)




 旭・板屋B地区
県内では最高高さを誇る(竣工当時) 34階建・116.50mの超高層マンション
14階建のビジネスホテル(高さ41.50m)の2棟が建設される。

  【B−1棟】 【B−2棟】
敷地面積 約3,506m2 462.80m2
建築面積 約2,077m2 290.92m2
延床面積 約43,300m2 3,172.17m2
容積対象面積 約26,246m2  ---
最高高さ 116.50m 41.50m
建蔽率 約59%  --- 
容積率 約748%  --- 
構造規模 RC造一部SRC造
地上34階
SRC造
地上14階
主要用途 住宅(211戸)、
駐車場(212戸)、店舗
ホテル(156室)、駐車場
  竣工
(〜2006年9月)
建設中
※B-2地区は10階建の賃貸住宅から変更となった。
事業名称 旭・板屋B地区第一種市街地再開発事業
施行者 旭・板屋B地区第一種市街地
従前権利者 18名(土地所有者5名)
地区面積 約 0.60 ha
事業年度 〜18年度(予定)
総事業費 約 102億円(予定)
B−1棟(D’グラフォート浜松 D’s Tower)2006年9月竣工
イメージ図(C)ダイワハウス
ビル南東側からの外観
イメージ図 (C)ダイワハウス
鍛治町通りからの夜景
イメージ図 (C)ダイワハウス
ビル北西側からの外観

ニュースリリースより(2005年2月9日)
【建物の概要】
名称 マンション名:「D'グラフォート浜松D's Tower」
所在地 浜松市板屋町104番地の1
交通 JR東海道本線「浜松駅」徒歩3分
敷地面積 3,506.28m
延床面積 43,300.05m
構造・規模 低層部:鉄骨鉄筋コンクリート
高層部:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)
地上34階建 116.5m
1階  店舗、住宅用エントランス
2階〜 6階  駐車場
7階〜34階  住居部分
建築主 旭・板屋B地区第一種市街地再開発組合
設計監理者 株式会社楠山設計
施工者 株式会社竹中工務店
着工 平成16年8月23日
販売開始 平成17年2月14日
竣工予定 平成18年9月予定
総戸数 210戸(分譲:206戸 地権者住戸:4戸)
専有面積 53.37m2(1LDK)〜393.28m2(4LDK)
販売価格 1890万円〜2億8500万円

「D'グラフォート浜松D's Tower」 販売開始
 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:村上健治)は、JR浜松駅前に静岡県内最高層となる免震型タワーマンション「D'グラフォート浜松D's Tower」を建設中ですが、2月14日より販売を開始します。
 当社では「良好な社会資本の形成」という事業理念の下、より資産性が高く、社会や消費者にとってより付加価値の高いマンションの供給を目指し、ここ静岡県において直近10年間では、平成6年より現在に至るまで31棟・1287戸の供給実績を築いています。
 「D'グラフォート浜松D's  Tower」は、その集大成ともいえるマンションであり、地上34階建・総戸数210戸という静岡県内最高層、浜松市内で最大規模となるマンションです。

参考:最大規模210戸とのことですが、天竜川駅北に建設され、平成5年に完成したマンション「ジェイハイム東浜松」(JR東海)も当時のチラシによると同数の210戸となっている。つまり、同数最大規模ということですね。
参考:地権者4戸が高層部の良いところを取ってるのでは?という噂もありますが、4戸のうち3戸は低層部にあるようです。
         

再開発としての超高層マンション

再開発事業として、超高層マンションを核とする事業は全国的に増えています。
その中でも大和ハウス工業は近年、地方中核都市における高層マンションの建設を続々と進めており、浜松もその1つ。
他都市においても大和ハウスは以下のような物件の開発を進めています。

地方で進めるダイワハウスの高層マンションの例
都市 名称 階高 高さ 完成
神戸 D’グラフォート神戸三宮タワー 43階建 151.97m 2005年3月
盛岡 D’グラフォート盛岡駅前タワーズ 25階建 85.75m 2005年10月
熊本 D’グラフォート熊本タワー 25階建 87.7m 2006年3月
札幌 D’グラフォート札幌ステーションタワー 42階建 143.15m 2006年10月
浜松 D’グラフォート浜松D’sTOWER 34階建 116.50m 2006年9月


デザイン

当初発表されたデザインは、角と取ったモダンなデザインであったが、施工が竹中工務店に決まってから発表された外観は、四角く角張ったどちらかといえば味気ない形に変更されてしまっている。
ここからは素人予想でしかないが、施工者である竹中工務店が「D'sグラフォート神戸三宮」等で導入している独自の構法を、浜松のマンションにも採用したためと推察される。なお、D'sグラフォート神戸三宮も似たような角張ったデザインとなっている。

施工会社発表前のデザイン 施工会社発表後のデザイン 参考(D'sグラフォート神戸三宮タワー)
(C)大和ハウス工業ス

B−2地区(東横イン 浜松駅北口)2007年9月26日開業
超高層マンションで盛り上がっているB-1地区に対して、あまり目立たないのが北側のB-2地区。
当初、賃貸マンション(高さ31m)の計画であったが、2005年3月時点で14階建のビジネスホテル(高さ41.5m)となることが決定した。
当初計画より高層化され、マンション北側の低層部は視線が気になることになるのではないだろうか。(販売が開始された時点で、この情報は伝わっていないはず。)
ホテルは全国チェーンのビジネスホテル「東横イン浜松駅北口」(155室)で、2005年10月5日に着工され、2007年9月26日開業である。
東横インの法令違反問題で、当初の予定より随分遅れていた。公式サイトもオープンしている。こちら
なお、東横インは通し番号がついており、東横イン浜松駅北口は169である。
完成予想図(C)東横イン 
※第一通り駅高架下付近からの図となる。右手がD'sTowerがある。

建設写真

▼2007/8/17現在▼アクトシティより撮影。マンション右に東横インの建物も完成している。ホテルは9月26日にオープンし、B地区の再開発は完成に至る。


▼2006/8/12現在▼ザザシティ前より撮影。建物はほぼ完成。北側の東横インは駐車場棟のみ建設が開始されている。


▼2006/1/2現在▼アクトシティより撮影。26階まで姿をあらわした。34階まであと8階層である。
東街区に建設中のセキスイハイム東海のマンションは26階建なので、この高さ程度であろう。
ちなみに、焦げ茶のラインがなくなる階が20階である。



▼2005/8/13現在▼アクトシティより。徐々に姿を現しだした。


▼2005/5/5現在▼アクトシティより。まだ下層部の駐車場部分の建設


第一通り駅より(自販機のすぐ後ろはB-2地区。ホテルが建設される)



 旭・板屋C地区

建築計画が明らかに!マンション(住友不動産)とホテルの複合ビルを核とした再開発になる予定。
  【C地区】
敷地面積 2,761.18m2
建築面積 1,743.36m2
延床面積 27,787.93m2
最高高さ 113.60m
構造規模 免震+鉄筋コンクリート造造
地上32階
主要用途 住宅193戸(4階〜32階)
ホテル(60室)(2階〜6階)
店舗
(1F)
駐車場(188台)
事業名称 旭・板屋C地区第一種市街地再開発事業
施行者 旭・板屋C地区第一種市街地再開発組合
従前権利者 12名(土地所有者2名)
地区面積 約 0.46 ha
事業年度 〜20年度(予定)
総事業費 約 45億円(予定)

計画が2回変更になりました。
  以前 2006年9月
(計画発表)
2007年12月
(建設会社決定)
2008年11月
(実施設計)
階高 22階建 36階建 32階建 32階建
高さ 約73m 約130m 約118m 113.60m
延床 約22,000m 約29,600m 約28,000m 27,787.93m
住宅 103戸 193戸(販売186戸) 193戸 194戸
ホテル 160室 60室 60室  
駐車場 約130台 約200台 188台  
総事業費 約45億円 約80億円 約88億円
(補助25億)
 

■2006年9月=当初の計画から大幅に変更。(B-1地区の竣工後すぐ)
・階高:22階建→36階建
・高さ:約73m→約130m
・住宅:103戸→193戸(販売186戸)
・ホテル:160室→60室
・駐車場:約130台→約200台
・総事業費:約45億円→約80億円
竣工したばかりのB地区の超高層マンションD'sTower(大和ハウス)(116.50m)を上回る、高さ130mの計画に変更になりました。
開発業者は住友不動産。市街地のマンションの販売は相変わらず好調で、住友不動産も「いける」と判断したのでしょう。

■設計変更により着工が遅れる2007年1月予定が・・・
設計は奥野設計。
当初の情報では、着工は2007年1月、2009年8月末完成予定と発表されたものの、2007年1月には着工されず。
2007年6月には「規模は変わらないものの、設計変更(工法など)をしている」との情報があり、6月に施行された改正建築基準法の影響とも取れます。

■2007年12月に工事入札。規模の再度変更。2008年2月19日に起工式−2010年10月完成目指す
2007年12月21日に入札が行われ、施工業者は大林組・中村建設特定JVと決定。
建設コストの削減を求める施工業者の提案によって規模を縮小し、
・階高:36階建→32階建→(地下がなくなる:実施設計)
・高さ:約130m→約118m→113.6m(実施設計)
・住宅:戸数に変更なし
・ホテル:室数に変更なし
・駐車場:約200台→188台
・1階に店舗、2階から6階にホテルが入居。4階から32階は2LDKから4LDKのマンションとした。

完成予定は、2010年10月末。

建物のデザインは、超高層部分のマンション棟と、低層のホテル棟の2つを1Fの店舗でつなぐ形となっているようです。
裏手には、タワー式駐車場らしきものがみえます。


(C)奥野設計 2007年の段階

マンション棟は、住友不動産の超高層マンションの名称のつけかたパターンから「シティタワー浜松」となると予想しますが、複合ビルなので違う名称にするかもしれません。

入るホテルはやはりホテル松本だと思いますが、系列ホテル「ホテルサウスガーデン浜松」のように名称は変更すると思われます。

1Fの店舗(物販店)はどうなるのでしょうか?。住友不動産が開発している類似物件(再開発)を探してみたところ、駅前で、1Fを店舗スペースとしている「シティタワーグラン須磨鷹取」(神戸市須磨区)(30階建)がありました。
大通りに面していることからも、D'sTowerよりは物販店が入居しやすいかもしれませんね。



参考:
ダイワハウスホームページ、浜松市HP(まちなかドキドキ作戦
マンションパンフレット、静岡新聞、中日新聞、日経新聞など

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